作成開始:令和1年(2019年)06月17日(月)  最終更新 : 令和1年(2019年)06 月18日(火)

Canon iP4930 を設定してみる


先月末頃にEpson PX-A650が使えるようにして少し使っていたのだが、インク切れで使えなかったのでネットで互換インクを注文したのをセットしようとした。
6月15日(土)のことである。
プリンタの電源をONにしたら、一時全てのランプが点滅して消えた。
「あれ? なんだ。」嫌な予感!!!
電源スイッチを入れてもウンともスンともいわない。ランプすら点灯しない。静かなまま・・・・「壊れたな、なんてこったいこれからという時に!」
しかし、壊れたものは仕方ない。スキャナが使えないのは残念だけど・・・

そこで、義父のところから昨年引き上げて保管していた「Canon iP4930」を使うことにした。
なお、このプリンタはUSBによるローカル接続のみ使えネットワーク機能はない。


結構苦労したので記録残しておきます。

1.ソフトウェアのダウンロード・・・・Linux版があるのはうれしい!!

キ ヤノン:サポート|ソフトウエアダウンロード から 「debian 版(cnijfilter-ip4900series-3.60-1-deb.tar.gz ファイルサイズ 3,809,744 byte)」をダウンロードします。
ついでに、「操作説明書(HTML guideip4900series-pd-3.60-1_jp.tar.gz)」もダウンロードしておくといいです。細かく記載されています。

対象となるディストリビューションは以下のとおり。

Fedora 14 (32 bit, 64 bit)
openSUSE 11.4 (32 bit, 64 bit)
Ubuntu 10.10 (32 bit, 64 bit)

いずれのディストリビューションについてもX Window Systemが必要です。

各ファイルをアーカイバで解凍します。
フォルダとして「cnijfilter-ip4900series-3.60-1-deb」、「guideip4900series- pd-3.60-1_jp」が作成されます。
操作説明書は 「guideip4900series-pd-3.60-1_jp」下に index.html があるのでそれを実行します。

2.ソウトウェア・ドライバのインストール

インストールを始める前に、コンピューターとプリンターをUSBケーブルで接続して、プリンターの電源を入れておく。

「プリンターを接続した際に、プリンターの追加を促す画面が自動的に表示される場合は、キャンセルしてその画面を閉じてください。」と操作説 明書に記載あったけど、何も表示されず、メニュー -> 設定 -> プリンタ には「iP4900-series」というプリンタが出来ていました。
このプリンタのプロパティからテスト印刷してみましたが、印刷キューから無くなり、あたかも印刷が終了したかのように見えますがプリンタは何 の反応もありません。
どうにも、使えませんでした。

操作は「端末」から実行します。
「cnijfilter-ip4900series-3.60-1-deb」にカレントディレクトリを移動して以下実行します。
sudo ./install.sh
・・・で全てのインストール、設定をしてくれるはずでしたが「パッケージ管理システムを特定できません」とかで終了してしまいました。
なので、以下を順番に実行しました。
(1)共通パッケージのインストール
sudo dpkg -iG cnijfilter-common_3.60-1_i386.deb

takaq@takaq-FLORA-330-DG5:~/ダウンロード/cnijfilter-ip4900series- 3.60-1-deb/packages$ sudo dpkg -iG cnijfilter-common_3.60-1_i386.deb
以前に未選択のパッケージ cnijfilter-common を選択しています。
(データベースを読み込んでいます ... 現在 159592 個のファイルとディレクトリがインストールされています。)
cnijfilter-common_3.60-1_i386.deb を展開する準備をしています ...
cnijfilter-common (3.60-1) を展開しています...
cnijfilter-common (3.60-1) を設定しています ...
libc-bin (2.23-0ubuntu11) のトリガを処理しています ...

これは正常終了しました。
(2)機種別パッケージのインストール
sudo dpkg -iG cnijfilter-ip4900series_3.60-1_i386.deb

takaq@takaq-FLORA-330-DG5:~/ダウンロード/cnijfilter-ip4900series- 3.60-1-deb/packages$ sudo dpkg -iG cnijfilter-ip4900series_3.60-1_i386.deb
以前に未選択のパッケージ cnijfilter-ip4900series を選択しています。
(データベースを読み込んでいます ... 現在 159608 個のファイルとディレクトリがインストールされています。)
cnijfilter-ip4900series_3.60-1_i386.deb を展開する準備をしています ...
cnijfilter-ip4900series (3.60-1) を展開しています...
dpkg: 依存関係の問題により cnijfilter-ip4900series の設定ができません:
 cnijfilter-ip4900series は以下に依存 (depends) します: libtiff4 ...しかし:
  パッケージ libtiff4 はまだインストールされていません。

dpkg: パッケージ cnijfilter-ip4900series の処理中にエラーが発生しました (--install):
 依存関係の問題 - 設定を見送ります
処理中にエラーが発生しました:
 cnijfilter-ip4900series


おやー、libtiff4が無いって?  「sudo apt-get install libtiff4」したら「そんなのは無いよ・・・」みたいなの返ってきた。もうサポートはしていないようだ。
Synapticパッケージマネージャで「libtiff」で検索したら「libtiff5」だけが見つかった。
「終わったーーーー」と思ったけど頑張って検索してみたら、同じ場面に遭遇しているページがヒット!
Ubuntu17.10 で プリンタを使えるようにする(Canon MG6130) - moremagic’s diary
Ubuntu インストールしたらやること:プリンタドライバ をインストール: プログラマの歩き方
tiff4のダウンロードとインストール
http://ftp.ksu.edu.tw/FTP/Linux/ubuntu/pool/universe/t/tiff3/ から libtiff4_3.9.7-2ubuntu1_i386.deb をダウンロード

sudo dpkg -i libtiff4_3.9.7-2ubuntu1_i386.deb

takaq@takaq-FLORA-330-DG5:~/ダウンロード$ sudo dpkg -i libtiff4_3.9.7-2ubuntu1_i386.deb
以前に未選択のパッケージ libtiff4:i386 を選択しています。
(データベースを読み込んでいます ... 現在 159608 個のファイルとディレクトリがインストールされています。)
libtiff4_3.9.7-2ubuntu1_i386.deb を展開する準備をしています ...
libtiff4:i386 (3.9.7-2ubuntu1) を展開しています...
libtiff4:i386 (3.9.7-2ubuntu1) を設定しています ...
libc-bin (2.23-0ubuntu11) のトリガを処理しています ...

うん、無事にインストールできた。
では、再度 sudo dpkg -iG cnijfilter-ip4900series_3.60-1_i386.deb を実行

takaq@takaq-FLORA-330-DG5:~/ダウンロード/cnijfilter-ip4900series- 3.60-1-deb/packages$ sudo dpkg -iG cnijfilter-ip4900series_3.60-1_i386.deb
以前に未選択のパッケージ cnijfilter-ip4900series を選択しています。
(データベースを読み込んでいます ... 現在 159617 個のファイルとディレクトリがインストールされています。)
cnijfilter-ip4900series_3.60-1_i386.deb を展開する準備をしています ...
cnijfilter-ip4900series (3.60-1) を展開しています...
cnijfilter-ip4900series (3.60-1) を設定しています ...
libc-bin (2.23-0ubuntu11) のトリガを処理しています ...

今度は無事にインストールできた♪
3.CUPSデーモンの再起動
sudo service cups restart
4.プリンターのスプーラーへの登録
ターミナルソフトのコマンドラインから、lpadminコマンドを使用してプリンターをスプーラーに登録します。[プリ ンター登録名]は好きな名前で登録することができます。
sudo /usr/sbin/lpadmin -p IP4900 -m canonip4900.ppd -v cnijusb:/dev/usb/lp0 -E

takaq@takaq-FLORA-330-DG5:~/ダウンロード/cnijfilter-ip4900series-3.60-1- deb/packages$ sudo /usr/sbin/lpadmin -p IP4900 -m canonip4900.ppd -v cnijusb:/dev/usb/lp0 -E

メッセージなくプロンプトが返ってきたらOKです。
5.デフォルトプリンターの設定
これは、メニュー -> 設定 -> プリンタ -> IP4900 でやりました。

IP4900を右クリック -> ディフォルトに設定












では、テストページを印刷してみましょう。



やりましたね。綺麗に印刷できました。
6.プリンター状態の確認
端末から次のように入力します。
cngpijmonip4900 [プリンター登録名]

takaq@takaq-FLORA-330-DG5:~$ cngpijmonip4900 IP4900



制限事項として・・・

(1).    印刷が開始されるまでステータス表示ができません。
          ステータスモニタを起動した際に、印刷が開始されていない場合は、ステータス情報が取得できないため、[待機中。]のメッセージのみ表示します。

(2).    電源オフの検出を行わないため、プリンターの電源をオフにした状態では、プリンターの状態を表すメッセージは表示されません。

(3.)    印刷を行ったユーザーとは異なるユーザー権限でステータスモニタを起動すると、ステータスモニタは起動できますが、そのジョブに関するステータス取得はで きません(ステータスは[待機中。]のままとなります)。

印刷中は以下のようにステータスモニタを表示します。


ステータスモニタを起動するコマンドをデスクトップにショートカットとして登録しておくと、ステータスモニタを簡単に起動することができて便 利です。

ふぅ、これでプリンタが使えるようになりました。

戻る

サイトトップへ