作成開始 : 平成28年11月04日(金) 最終更新 : 平成28年11月11日(金)

Windows Server 2008 で FAXサーバーを構築してみた。


とある関係から FAXサーバーを構築する必要があった。せっかくなので今後のために資料を残しておくことにする。
サーバーは Windows Server 2008 だが、2012R2 でも基本的な操作は同じと思います。

1.Windows Server 2008 の設定

最初にサーバー側の設定を行います。
FAXモデムのドライバインストールとかは製品のサイトを参考に実施してください。
(1)モデムの機能の照会
モデムが正常に機能しているかを確認するために、サーバーマネージャーからデバイスマネージャーを開いて、機器のリストの中に該当のFAXモデムは正常に登録されてるか確認します。
次に「モデムの照会」をクリックして、正常にモデムが機能するか試験します。

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どうやらOKのようです。
(2)電話とモデム
次にFAXの設定を行うためコントロールパネルより「電話とモデム」をクリックします。
所在地情報として所在地の市外局番を0から入力します。
なんか、この辺の設定は懐かしい感じがします。

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「OK」をクリックします。

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「OK」をクリックします。
(3)FAXサーバー
次に共有FAXの設定を行います。最初にサーバーマネージャーを起動して、「役割の追加」をクリックします。

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「次へ」をクリックします。

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役割の一覧から「FAXサーバー」にチェックを入れます。

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追加の役割サービス(ここでは、印刷とドキュメントサービスのプリントサーバーの役割)が表示されるので、「必要な役割サービスを追加」をクリックします。

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FAXサーバー以外にも「印刷サービス」にもチェックが入るようになります。「次へ」をクリックします。

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FAXサーバーにつての注意事項が示されるので、「次へ」をクリックします。

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FAXサーバーを利用してFAXを送受信できるユーザーを指定します。
通常はサーバーのローカルアドミニストレータ・グループのユーザだけがFAXユーザーとして指定されています。
他のローカルユーザまたはドメインユーザーを追加するには「追加」をクリックしユーザの選択から検索して追加します。
「次へ」をクリックします。

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「すべてのユーザーがFAXサーバーの受信トレイにアクセスできる」をチェックしてから「次へ」をクリックします。
上のチェックでも良いのですが、小さなオフィスなのでこれでします。

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印刷サービスに関する説明が表示されます。「次へ」をクリックします。

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役割サービスの選択の画面が表示されます。「次へ」をクリックします。

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「インストール」をクリックするとインストールが始まります。

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インストールに成功したら、「閉じる」をクリックして終了します。

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サーバーマネージャーに「FAXサーバー」と「印刷サービス」が表示されるようになります。
サーバーマネージャーを閉じます。
(4)Microsoft FAXサービスマネージャによるFAX送受信の設定

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スタート -> 管理ツール -> Microsoft FAXサービスマネージャ を起動しモデムのプロパティを選択します。

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今回の要件では、FAX自動受信をします。自宅ではひかり電話でマイナンバーにしてあるので、FAX専用にできることから「FAXを受信する」「呼び出し3回で自動応答する」で設定します。
「OK」をクリックします。
Microsoft FAXサービスマネージャを閉じます。
(5)FAXプリンタのインストールと共有

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スタートボタンから「Windows Faxとスキャン」をクリックします。メニューバーのツールから「FAXアカウント」をクリックします。

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「追加」をクリックします。

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「FAXモデムへ接続します」をクリックします。

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識別のためのFAXモデムの名称を入力します。機種名なんかにしてもいいかと思います。
「次へ」をクリックします。

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「自動的に応答します。」をクリックします。

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FAXアカウントが設定されましたので、この画面を閉じます。
さらに、「Windows Faxとスキャン」を閉じます。
(6)共有の設定

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コントロールパネル -> プリンターをクリックして、プリンターの一覧からFAXを右クリックして「プリンターのプロパティ」を表示さます。

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「このプリンターを共有する」をチェックします。「OK」をクリックします。

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「Fax」が共有されました。この画面を閉じます。

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ネットワークに共有FAXが見えていますね。

2.クライアントPCでの設定

Windows 10 で実施しました。他のWindows OS でもほぼ一緒です。
スタート -> Windowsアクセサリ -> 「Windows FAXとスキャン」を起動します。

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メニューバーのツールから「FAXアカウント」をクリックします。

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「追加」をクリックします。

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「ネットワーク上のFAXサーバーへ接続します」をクリックします。

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FAXサーバーが定義されているサーバーの名称を入力します。「次へ」をクリックします。

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・・・と思ったら「アクセス許可がありません」と出ました。
Windows 10 は MicroSoftアカウントでログオンしています。
\\ins1300 の共有へアクセスするため「Windows資格情報の共有アクセス設定」で、\\ins1300のローカルユーザを指定しています。
なので、\\1300の共有接続用アカウントを「FAXグループ」に追加しました。

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Windows10

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Windows Server
そして、これまでの操作を繰り返すと下のようになります。

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「完了」をクリックします。
「セキュリティの警告」が表示されますので、「アクセスを許可する」をクリックします。

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FAXアカウント欄に定義した共有FAXのアカウントが表示されます。「閉じる」をクリックします。

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「デバイスとプリンター」に共有FAXが追加されます。
作成した資料を「印刷」でこの共有FAXを指定すればFAX送信されます。
なお、その前に「電話とモデム」で地域情報をセットしておきましょう。

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カテゴリ表示でなくアイコン表示にすると見えてきます。

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最初は新規で追加します。-> 上記のは既に作成してある場合です。

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適宜設定してください。

3.送受信テスト

今回要件に伴う送受信の仕様は以下のとおりです。
(1)FAXの送信はクライアントPCの「Windows FAXとスキャン」からFAXサーバ経由で行う。
(2)FAXの受信があったら指定のメールアドレスへ添付ファイルとともにメール送信する。
・・・というわけでテストしてみました。

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クイラアントPC(Windows 10)の「新しいFAX」から送信してみました。
送信文書は「送信済アイテム」に保存されます。正常に送信されたようです。
(Office文書やメモ超などの文書を印刷イメージで送信することも可能です。)
受信FAXをメール添付で送るにはサーバーに以下の設定が要ります。
「Microsoft FAX サービス マネージャ」 -> FAX(ローカル) -> デバイスとプロバイダ -> デバイス -> モデム(ドライバ名) -> 着信メソッド -> 「電子メール経由で経路を選定」を有効にし、そのプロパテイで以下のように設定します。

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「メールの送信先」に配信したいメールアドレスを入力します。

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同じく、「Microsoft FAX サービス マネージャ」 -> FAX(ローカル)のプロパティから「配信確認メッセージ」に上記設定します。
内容は見ての通りです。
配信サーバーの仕様に合わせて「ポート番号」と「認証方法」を設定します。

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受信すると上記のように TIFF ファイルを添付してメール送信されます。
これは便利。使い勝手いいです。
今後、妻の通所先とかの連絡用に使っていきたいと思います。
配信方法としては他に「フォルダに格納」と「印刷」が使えるみたいです。
「フォルダに格納」は指定のフォルダにファイルを格納、「印刷」は常時稼働しているプリンタがあればそれに印刷してもよいでしょう。
ただ、紙が要りますね。
ちなみに、下記はサーバーの「Windows FAX とスキャン」の受信内容です。

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