作成開始 : 平成22年07月17日(土) 最終更新 : 平成22年07月21日(水)

Windows XP で Virtual PC 2007 を試す。


平成22年07月14日(水) 〜 16日(金) まで、会社のテクニカル研修で 「Virtual PC 2007」にゲストOSをインストールして実習する場面があった。
ホストOS用のPCは、CPU : 3.2GHz MEM : 4GByte という高性能なもので、Virtual PC 2007 上で同時に3つのゲストOS(Windows Server 2008)を起動して使った。
「こりゃーいいや、検証とかで使うにはもってこいだなー」と思って試したくなった。

※本資料にある画像とかは「Windows XP を Windows 7 風 にしてみた。」で「Seven Remix XP 2.41」を導入したため Windows7風のアイコンとかになっています。


【仮想化とは】

1台のコンピュータをあたかも複数台のコンピュータであるかのように論理的に分割し、それぞれに別のOSやアプリケーションソフトを動作させることをいいます。
詳しくは「仮想化とは」とかネットで検索してみてください。
イメージは下のような感じです。
OS仮想化のイメージ
ベータ版や評価版の検証とかシステム構成前の実証実験などに利用するといいでしょう。
ただし、1つのマシン上で実行するので、CPU能力とメモリ量はそれなりに要求されます。搭載メモリ量が少ないと複数の仮想マシン実行で物理マシンのOSがハングアップしたりします。
仮想化を実現する主なソフトとしては・・・・
VMWare (有償 評価版とかあり)
Htper-V (無償 Windows Server 2008 には搭載, マイクロソフトが提供するハイパーバイザベースのx64向け仮想化システム)
Microsoft Virtual Server (無償 仮想サーバーを構築するソフトウェア)
・Virtual PC(無償)
    ・XPモード Windows7用 Windows Virtual PCともいう)
    ・Virtual PC 2007
・・・などがあるようです。
(雑記)
Windows Virtual PCサイトには、「Windows Virtual PC にはいくつかの新機能が追加され、使いやすく、また、さまざまな古い Windows XP アプリケーションを Windows 7 で実行できるようになっています。」とありますが、研修講師いわく「あくまでも検証環境として利用し実システムとして使わない方がよいでしょう」とのことでした。

【インストール】

[要件}

Virtual PC 2007 には、400 MHz Pentium 互換プロセッサ (1.0 GHz 以上を推奨) と、約 35 MB のディスク領域が必要です。 また、対応 OS は、Windows Vista Business、Windows Vista Enterprise、Windows Vista Ultimate、Windows XP Professional、Windows XP Tablet PC Edition、Windows Vista Service Pack 1 (SP1) (Enterprise、Business、Ultimate)、Windows XP Service Pack 3 (SP3) です。
・・・とのことです。今回は以下の環境です。(OSは要件外だなや->自己責任でということで)
AMD Sempron(tm) Processer
1.6GHz 1.21GB RAM

Windows XP Home Edition
Service Pack 3
1.ダウンロード
ダウンロードの詳細 : VPC 2007 SP1 からダウンロードします。
ダウンロード・ファイルは、32 BIT/setup.exe (31.7 MB) です。
2.インストール
以下の手順で実行します。
(1)ダウンロードした setup.exe を実行します。-> インストールウイザードが起動します。
(2)以下の警告が出ますが、そのまま「OK」をクリックしてインストールを継続します。
(3)使用許諾契約書に同意します。
(4)ユーザー情報を入力します。
  ・「ユーザ名」はお使いのコンピュータの使用者でよいでしょう。
  ・「このアプリケーションを次のユーザにインストールする」では、「自分のみ」でよいでしょう。
(5)プログラムのインストールの準備完了。
  ・ディフォルトのインストール・フォルダは「C:\Program Files\Microsoft Virtual PC\」です。環境によって「変更」ボタンで変更します。
  ・「インストール」をクリックしてインストールを実行します。
(6)インストールの完了で「完了」をクリックして終わりです。
スタート⇒すべてのプログラム⇒Microsoft Virtual PC をクリックして「Virtual PCコンソール」が起動したらインストールは完了です。

  ↑
これ表示しました。ここで「今後、このメッセージを表示しない」にクリックするとよいでしょう。

  ↑
とりあえずOKですね。
3.バーチャルマシン領域の作成
以下の手順で実行します。
今回は、「Windows7 Enterprise 評価版」を入れてみることにします。
(1)スタート⇒すべてのプログラム⇒Microsoft Virtual PC をクリックして「Virtual PCコンソール」を起動します。
 (バーチャルマシンが1つもない状態だと毎回「新しいバーチャルマシン・ウイザード」が起動します。)
(2)「新規」をクリックします。->「新しいバーチャルマシン・ウイザード」が起動します。
(3)「オプション」「バーチャルマシンの作成」にチェックを入れます。
(4)「バーチャルマシンの名前と場所」で作成するフォルダを指定します。
  ディフォルトでもよいのですが、自分は「D:\VirtualPC2007\Windows7\」としました。
(5)「オペレーティングシステム」では、インストールするOSを選択します。
  Windows7 が無いので「Windows Vista」を選択します。「その他」でもいいかもしれません。
(6)「メモリ」では、Windows7を他のPCにインストールした時に「512M」でも動いたので「推奨RAM」を使用にしました。
  ここが、一番大事なところと思います。
  自動設定された値を変更する場合は”RAMの調整”を選択します。
  あまり大きな値にするとホストOS側がハングアップするので注意です。
  ま、RAMがふんだんにあればいいんでしょうが・・・・
(7)「バーチャルハードディスク・オプション」では、「新しいバーチャルハードディスク」を選択します。
(8)「バーチャルハードディスクの場所」では、「バーチャルマシンの名前と場所」と同じ場所を選択しました。
 「D:\VirtualPC2007\Windows7\」ですね。
 ・ディスクサイズは20000MB(20GB)に変更しました。これも、他のPCインストール時に確保した容量です。
(9)「新しいバーチャルマシン・ウイザードの完了」で「完了」をクリックして作成終了です。
「設定」をクリックしてみると、色んな環境設定ができるようです。

 ↑
とりあえず、バーチャルマシンの名称だけ変更して後はディフォルトにしておきます。使ってみてから調整してもいいでしょう。

 ↑
なんとなくカッコついた。
さあ、次は OS のインストールです。
4.インストール
インストールするOSは、先にダウンロードしてDVDに焼いておいた「Windows7 Enterprise 評価版」です。
isoイメージからのインストールも可能ですが、今回はDVDからインストールします。
先にドライブへ挿入しておきましょう。
(1)Virtual PC コンソールの「起動」をクリックします。

 ↑
おゃ、PXE Bootの画面ですね。少し待つと次のようになります。

 ↑
ブートメディアを入れろと言っているようです。
CD → メニュー → 物理ドライブE:(使用するドライブ文字)を使用をクリックします。
少し待つとDVDの読み込みが始まり起動します。

 ↑
おぉ、来ましたね。

 ↑
こんなんでましたけど、これは後で対処しよう。とりあえず「OK」クリックだ。
あとは「Windows7 」のインストールなので詳細は省略します。
この時点でゲストOS側にマウスを持っていくとそのままではホストOSに持っていくことができません。
ホストOSに持っていく時は「右Alt」を押します。
上のやればこれの操作性を実現できるのかな?
「Windowsのインストール中」では、「Windowsファイルの展開中」にやたらと長い時間がかかりました。
その他もそれなりに・・・・なんと、合計10時間もかかってしまいました。
これも、PCスペックによるのでしょうね。
ただ、この間でもホストOSは割と普通に使うことができました。

  ↑
ログオン画面です。

 ↑
おぉ、XP デスクトップの中に Windows 7 のデスクトップが・・・
IPアドレスもDHCPサーバーからホストOSとは別のが取得できているし、共有やインターネットのWebサイト閲覧も普通にできます。
・・・がしかぁーし、なんと CPU 使用率が 100% になっているではないか。ゲストOSの Windows 7 はとても遅いです。
やはりパワー不足だね。これでは使用に耐えないね。



ただ、ホストOS の XP はそこそこ動きます。
とりあえず、実験は成功だね。でも、ちょっとだけいじったら Windows7 の環境は削除しよう。
5.起動と終了
ゲストOSを起動させる時は、Virtual PC コンソールで対象のを選択した後「起動」をクリックします。
終了させる時は以下の方法があります。

・ゲストOSの画面で「スタート」→「シャットダウン」で普通にシャットダウンする方法
・ゲストOSの画面で右上の「×」をクリックした後、以下を選択する方法

 ↓


こうすると、次回起動した時は前回保存した時の状態になります。
5.その他メモ
(1)全画面表示
・全画面表示 -> ゲストOSのデスクトップ画面が表示された頃にキーボード上の右側[Alt]キー+[Enter]キーを同時に押します。 

 ゲストOSマシン上のメニュー、 [操作(A)] -> [全画面表示モード(F)] を選択クリックしてもよいです。
 確認のダイアログボックス画面が表示されたら、「続行」ボタンをクリックします。
 全画面表示にするとゲストOSだけが実行しているように使うことができます。右上の「×」もなくなってしまいます。

・全画面解除 -> 全画面表示モードにした時と同じようにキーボード上の右側[Alt]キー+[Enter]キーを同時に押します。
 これで元に戻ります。
・解除方法を忘れた時は、普通にシャットダウンします。ゲストOSは終了して、元の画面に戻ります。
(2)作成されるファイル
今回作成したファイル構成は次のようになっています。フォルダは「D:\VirtualPC2007\Windows7」です。
New Virtual Machine Hard Disk.vhd は、約5.5GB です。ここがどんどん増えていくのでしょうね。
(3)バーチャルマシン追加機能のインストール
これは、各ケストOSを起動した状態で行います。これにより、マウス連動機能やフォルダ共有、時間同期などを利用できるようになります。
・ドラッグ&ドロップ。
・フォルダ共有。
・統合マウス。
・最適化されたビデオ ドライバ。
・時刻の同期。
・クリップボード共有。
・向上したオペレーティングシステムパフォーマンス。
・バーチャルマシンウィンドウの動的なサイズ調整による、ゲスト オペレーティング システムのデスクトップサイズの自動調整。
・Windows Vista と互換性のあるサウンド ドライバ
・ホストOSにて実行しているバーチャルマシンで、操作 → バーチャルマシン追加機能のインストール/更新をクリックします。
・追加機能インストール確認画面 → 続行をクリックします。
 ここらはゲストOS上です。
・自動再生 → Setup.exeの実行をクリックします。
・追加機能インストール確認画面 → はいをクリックします。
・バーチャルマシン追加機能セットアップ画面 → 次へをクリックします。インストールが始まります。
・セットアップ完了画面 → 完了をクリックします。
・再起動要求 → はいをクリックしてゲストOSを再起動します。

これでかなり使い勝手がよくなると思います。

 ↑
おぉーう、画面解像度が上がったし、マウスも自由に行き来する。サウンドも認識されているよ。
(4)不具合情報
さて、今回はホストOS、ゲストOSともにサポート外なのですが、この環境で検索すると一部不具合とかあるらしいです。

・ファイルのドラッグ&ドロップでの不具合

 VirtualPC(Windows7) ⇒ ホストOS(WindowsXP_Home)へは可能。
 ホストOS(WindowsXP_Home)⇒ VirtualPC(Windows7) が出来ない。(エラー発生)

・・・とか、これの逆とか!

・サウンドデバイスがVirtualPC上で認識しない。

 そのため、ハードウェアの仮想化が悪いのかと思いこれを切ってみると、起動時にブルーバックが出てきて起動することさえ出来なくなった。

平成22年07月21日(水) 追記

ジャンパラから1GBの中古メモリを2,780円で購入し合計メモリを2GBにしました。
そして、ゲストOSの使用メモリを「640MByte」にしたら次のようになり少しは使えます。もう少し増やしたらどうかな?

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