(私的)先物取引入門 更新開始日:平成14年 7月25日〜最終更新日:平成14年 9月24日
takaqは数字に少し弱い面があるため、”「先物取引」とはなんぞや”を自分なりに勉強したいのでこのページを作成しています。
なお、下記書籍を参考にしながら自分なりの注釈や所感を加えながらとりまとめています。
[参考資料]
「やさしい先物経済」 発行:2002年1月 第1版 1刷 監修/且s場経済研究所
企画・編集/鞄経出版販売
「COMIC版 いちばんよくわかる先物取引入門」
発行者:木原典 発行所:褐o済ルック マンガ:佐藤秀行 印刷:釜a田印刷
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※フレーム構成にすればよいのですが、takaqはフレームが好きでないので・・・・・・
【日本の先物取引の始まり】
【世界の主な先物取引所】 【主な取扱商品(上場商品)】 【先物取引が持つ機能】
【先物取引の決済方法】 【差金決済はこんなに便利】 【どのように取引に参加すればよいか】 【先物価格はなぜ動くのか?】
【なぜ先物取引が必要なのか?】 【日本の取引所制度の仕組み】 【株式との違いは何?】 【★先物取引の重要なポイント】
【日本の先物取引の始まり】
・世界最初の商品取引所は「1531年ベルギーのアントワープ」に設立、その後、主要都市に取引所が設立されていきました。
・日本の”米”(コメ)の先物取引は必要に迫られて自然発生したものです。
1730年(享保15年)大岡越前守により大阪の堂島米会所での空米取引(から米・・・先物取引)が許可されました。
ちなみにこれを公許したのが8代将軍吉宗であり大岡越前守忠相であった。(世界で最初の公設市場です)
・米国の穀倉地帯の中心地であるシカゴに、シカゴ商品取引所(CBOT)が設立されたのは1848年です。
穀物先物市場のルーツでもあります。
【世界の主な先物取引所】
[日本]
・東京穀物商品取引所 ・東京工業品取引所 ・横浜商品取引所
・中部商品取引所 ・関西商品取引所 ・大阪商品取引所
・福岡商品取引所 ・東京金融先物取引所
[アジア圏]
・クアラルンプール商品取引所(KLCE) ・シンガポール取引所(SGX)
・香港先物取引所(HKFE)
・マニラ国際先物取引所(MIFE)
・韓国先物取引所(KOFEX)
・台湾先物取引所(TAIFEX)
[アメリカ]
・シカゴ・ボード・オブ・トレード(CBOT) ・シカゴマーカンタイル取引所(CME)
・ニューヨーク綿花取引所(NYCE)
・ニューヨークマーカンタイル取引所(NYEX)
・ニューヨーク先物取引所(NYFE)
・ニューヨークコーヒー・砂糖・ココア取引所(CSCE)
・カンザスシティー商品取引所(KCBT)
・ミネアポリス穀物取引所(MGE)
・シカゴ・オプション取引所(CBOE)
[欧州圏]
・ロンドン金属取引所(LME) ・国際石油取引所(IPE)
・PARIS BOURSE SA
・ストックホルム・オプション市場(SOM)
・ロンドン国際金融先物・オプション取引所(LIFFE)
・ロンドン証券・派生商品取引所(OMLX)
・ベルギーFOX(BELFOX) ・オーストラリア先物・オプション取引所(OTOB)
・ユーレックス(EUREX)
[カナダ]
・トロント先物取引所(TFE) ・ウィニペグ商品取引所(WCE)
[オーストラリア] [南アフリカ] [ブラジル]
・シドニー先物取引所(SFE) ・南アフリカ先物取引所(SAFEX) ・ブラジル商品先物取引所(BM&F)
【主な取扱商品(上場商品)】
金・銀・白金・パラジウム・ゴム・ゴム指数・TSR20・生糸・国際生糸・乾繭・輸入大豆・小豆・トウモロコシ・コーン75指数
砂糖・アルミニウム・コーヒー豆・ガソリン・灯油・ブロイラー・鶏卵・Non−GMO大豆・じゃが芋・原油・国際コーヒー指数
大豆ミール
<上場検討品として・・・冷凍エビ・大豆油・軽油・ニッケル等>
【先物取引が持つ機能】
●先物取引とは・・・・・・・
[定義] 将来一定条件で受渡しを約束する取引をいう。
[メリット] 価格変動リスクを回避(ヘッジ)できる。
●どんな立場の人が取引しているのか・・・・
第一は、値動きの激しい商品を扱う企業を挙げることができます。例えば商社やメーカーが価格変動による損失(リスク)
を防ぐ(ヘッジ)ために取引しています。
もう一つは価格変動を利用して資産運用を目的として取引を行う一般の投資家です。
●値下がり時はどうなるのか・・・・・
・Aさん 値下がり分だけ原材料コストが浮いて利益となります。
・Bさん 先物契約をしていたため、コスト減による利益は生じません。
しかし、リスクヘッジの役割は儲けることではなく、損失を防ぐものです。ヘッジをしておけば、価格が下がっても
損が出ないので価格変更を気にせず、安心して在庫でき、積極経営が可能になり、経済を活性化させます。
【先物取引の決済方法】
●先物取引には2つの決済方法があります。
●「差金決済」とは?
先物取引とは、法律上は「将来の一定時期に受け渡しする約束の取引」で、これを受渡決済と呼びます。
しかし、その決済の約束期日以前に「転売・買い戻し」が自由にできます。
この場合は「値動きによって生じる差額(差金)の授受だけで取引を終える」ことになります。これを「差金決済」といいます。
●「差金決済」VS「受渡決済」
実際には受渡決済ではなく、差金決済が先物取引の主流になっています。
商品の受渡し期日前なら金銭(差金)の授受だけで取引を終了でき、手元に商品がなくても取引できるからです。
このため、一般の投資家も取引に参加できるようになり、より多方面の見方が価格に反映され、より公正な価格が形成さ
れるのです。
●売り契約はどうするの?
売ろうと思う商品を用意する必要はありません。
先物の売り契約とは「約束の期日までに商品をお渡しします」という約束のことです。
しかし、実際は約束期日前に反対売買して差金決済をしてしまうので、結局は商品を準備する必要はないのです。
●差金決済はなぜ必要?
すべてを受渡決済にしてしまうと、市場参加者が限られて流動性もなくなります。そうならないために、商品先物を利用して
利益を得ようとする多数の投資家が必要であり、投資家の参入を図るためには差金決済が不可欠なのです。
●登録外務員とは?
商品取引員の従業員で、日本商品先物取引協会が実施する「登録外務員試験」に合格した人です。
一般の人に情報を提供し、アドバイスも与えてくれます。取引の注文をする際もこの登録外務員に依頼します。
ただ、インターネットを使った特定電子取引の場合は登録外務員を通さず売買できます。
●委託証拠金とは?
先物取引は契約時には予約買い・予約売りという形をとりますので、総取引金額は必要なく、担保金だけで取引が
始められます。この担保金を委託証拠金といいます。
通常、委託証拠金の額は総取引金額の5〜10%に設定されていますので、自己資金の約10倍の取引が可能です。
【先物価格はなぜ動くのか?】・・・・・・・取引にはどんな情報が必要か?
●変動していく先物価格
先物価格は、将来の価格を予測して決められています。そこで、刻々と変化する政治経済の動向、流行など社会環境の
変化、異常気象などをいち早く予測し、これらを織り込んで価格が形成されます。
変動・変化を「先取りした価格」ということができます。
●公正な先物価格
商品先物市場ではリスクヘッジ目的の生産者・流通業者・加工業者、そして資産運用目的の消費者・一般投資家など利
害や立場の違った多数の人達が、それぞれの見方・情報を持って、将来の価格を予想して売買し、価格が形成されます。
そこで、少数の人達だけで決める価格とは違って公正です。
前項で示したように、先物価格は将来の商品の需給を予測して決められます。
そこには膨大な量の情報が集まり、それらの情報をもとに適正な価格を模索し、形成します。そこで、価格が暴騰・暴落したり
せずに、値動きが穏やかになります。
また、現物価格が大きく変動しそうでも、将来の価格である先物価格にあわせ、経済主体が計画的な行動をとるため、結局
動きがならされます。
このような価格形成機能やその価格がもたらす効果(市場のメカニズム)は自由主義経済あるいは不透明な時代には、不可欠
なものなのです。
【日本の取引所制度の仕組み】
●商品取引所とは?
商品取引所法にもとづき、経済産業大臣または農林水産大臣の許可を得て設立された機関です。
ここで取引されている商品(上場商品)は法で定められています。
いま、各種農産物、非鉄金属など、多くの商品の上場が計画されています。
●商品取引員とは?
一般の消費者や投資家は取引所へ行って直接売買の注文を出すことはできません。
取引の注文は、商品取引員が代わって取り次ぐことになっています。
商品取引員は経済産業相や農水相の許可を受けた企業で、株取引の証券会社のような存在です。
●優れた資金効率
「委託証拠金とは?」でも触れたように商品先物市場では総取引代金は必要なく、担保金=委託証拠金だけで取引
できますので、非常に資金効率に優れています。
また、現金だけでなく有価証券も利用できますので、株式市場で運用しながら商品市場でも運用できて、資金をフル稼
働した二重活用も魅力的です。
●ハイリスク・ハイリターン
資金を有効に使うという面では先物取引の右に出るものはありません。さらに実際は自己資金の約10倍の取引を行
うわけですから、元金の2倍、3倍というハイリターンを狙うことができます。
ただ、価格変動の予測が外れると当然損失が生じてきますので、取引に関しては十分な市場の分析と理解が必要です。
【★先物取引の重要なポイント】
ここは商品先物取引をするにあたっての重要なポイントです。
1.委託証拠金
@委託本(ほん)証拠金・・・・・・・・売付けまたは買付けの委託注文に対する担保金で預託の義務があります。
※これは、各取引所における取扱い商品の「標準価格」によって金額が決められています。
東京工業品取引所(H14.09.24現在)・・・・・委託証拠金告示額(1枚あたり)
ガソリン 標準価格(円) 証拠金告示額(円)
17,000未満
60,000
17,000以上〜22,000未満
75,000
22,000以上〜27,000未満
90,000
27,000以上
105,000
灯油 標準価格(円) 証拠金告示額(円)
17,000未満
60,000
17,000以上〜24,000未満
75,000
24,000以上〜31,000未満
90,000
31,000以上
105,000
A委託追(おい)証拠金・・・・・・・・委託建玉が、その後の相場変動によって本証拠金の半額を超える損計算になったときに追加
して預ける証拠金で、翌営業日正午が預託の期限です。
預託しない場合は建玉の一部または全部を決済されます。(完全なる元本割れです)
B臨時増証拠金・・・・・・・・・・・・・・激しい変動のおそれがあるときに必要になる証拠金で、取引所が定めます。
取引所から証券会社に指示があり、証券会社から顧客に金額や預託期限が連絡されます。
●東京ガソリン、東京灯油は3限月以上2日連続でストップ高または2日連続でストップ安がつ
いたとき適用になります。(これを値幅制限といいます)
東京工業品取引所(H14.09.24現在)・・・・・・ストップ安の定義は別途調べます。
ガソリン 標準価格(円) 制限値段(円)
17,000未満
400
17,000以上〜22,000未満
500
22,000以上〜27,000未満
600
27,000以上 700
灯油 標準価格(円) 制限値段(円)
17,000未満 400
17,000以上〜24,000未満
500
24,000以上〜31,000未満
600
31,000以上
700
今日はここまで・・・・・9月24日(火)